OpenID ファウンデーション・ジャパンからのお知らせ
サンフランシスコで開催中のRSA Conference 2015にて、Open Identity Exchange(以下、OIX)は、トラストフレームワークとアイデンティティシステムのオンライン登録のための OIXnet™を発表しました。これは、多様かつ膨大なオンライン取引をより迅速に実現するために業界のリーダー企業によって開発された、最初のレジストリーになります。
米OpenID FoundationがOIXnetのレジストリーを利用する最初の団体に
米OpenID Foundationは最初のOIXnetの利用者で、今回 OpenID certifications プログラムを登録しました。なお開発は、Google, Microsoft , ForgeRock , Ping Identity , NRI(野村総合研究所)およびPayPalが実施しました。
米OpenID Foundationの理事長の崎村夏彦氏は、以下にコメントを寄せます。「OpenIDファウンデーションがOIXnetのレジストリーを利用する最初の団体であることを喜ばしく思います。OIXnetレジストリーはOpenID Connectを用いた開発やサービスに透明性を与えます。OIXnetに登録することで、法的保証や技術的準拠を得たディスカバリーサービスが使えるようになります。また、その結果、グローバル標準であるOpenID Connectの相互運用性を確保し、その普及を促すことでしょう。」
OIXの代表理事であるDon Thibeauは、こう述べます。「OIXnetは中立的でオープンなオンラインレジストリーで、様々なトラストフレームワークが同様の信頼レベルであることを保証します。これは例えて言うなら、アメリカ保険業者安全試験所が、製品安全規格を策定し、試験に合格した製品だけに、UL認定マークの仕様を認めるようなものです。」
今後は、セイフバイオファーマ協会やセキュアキーのようなトラストフレームワーク提供者が法的・技術的相互運用要件をOIXnetに登録する予定
セイフバイオファーマは、バイオ医薬品業界やヘルスケア業界をグローバルに横断する高い保証レベルのIDを提供するために、デジタルアイデンティティ及び署名の標準仕様をOIXnetに登録する予定です。セイフバイオファーマ協会のCOO、Peter Altermanは、「世界中の医薬業界が、オンラインでの取引に関して、セイフバイオファーマのデジタルアイデンティティ標準に依拠しています。今回の我々のOIXnetへの参加は、世界レベルでの相互運用性をさらに促進するでしょう。」と述べています。
セキュアキーは、セキュアキー・コンシェルジュ・トラストフレームワークをOIXに登録する予定です。セキュアキー・コンシェルジュとは、カナダの市民が、高い保証レベルが要求される公共サービスにアクセスするために使われている認証サービスです。セキュアキーのCIO、Andre Boysenは、「相互運用性、信頼、そして標準は、アイデンティティ連携や認証の普及に必須の要素です。サービスごとにIDを発行しユーザーを煩わせる現状から、今後は既に持っているIDを他のサービスでも信頼して受け入れるという、ユーザーにも企業にも望ましいモデルに変わっていくでしょう。セキュアキー・コンシェルジュ・トラストフレームワークをOIXに公開することは、我々の顧客やパートナーにオープン標準へのコミットメントを示すことになります。」と述べています。
OIXnetレジストリーとOpenID Connect Test Suiteが、Symantecから提供予定
OIXnetレジストリーとOpenID Certification Test Suiteが、Symantecから提供される予定です。Symantecのエンドポイントセキュリティビジネス部門のCTOで、OIXの副理事長を務めるPaul Agbabianは、「OpenID FoundationとOIX、そしてSymantecのセキュア・グローバル・データセンターの協業が発表できたことをうれしく思います。」と述べています。
OIXレジストリーは、OpenID Foundationが提供する OpenID Connectを実装するための OpenID Certification プログラムと協同することを発表します。本件に関する詳しい情報は、OpenID Foundationの発表内容(日本語)を参照下さい。
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