OpenID ファウンデーション・ジャパン

デジタル庁・西日本旅客鉄道・国立情報学研究所のVerifiable Credentialsを活用した学生向けサービスの実証事業を歓迎いたします

By staff | 2025年03月31日

OpenID Foundationならびに一般社団法人OpenIDファウンデーションジャパンは、2025年3月にデジタル庁・西日本旅客鉄道・国立情報学研究所が実施・公表したVerifiable Credentialsを活用した学生向けサービスの社会実装に向けた実証実験を心より歓迎いたします。

■ 実証実験に関する詳細

・デジタル庁ホームページ
https://www.digital.go.jp/news/52905baa-6a19-40ad-aca3-0bde0c0dcb64

・西日本旅客鉄道ニュースリリース
https://www.westjr.co.jp/press/article/2025/03/page_27752.html

 

本実証実験では、大学が発行する在学証明をVerifiable Credentialsとして学生のウォレットに発行し、西日本旅客鉄道が提供するチケット販売サイト等において提示することで、学生向けサービスの社会実装を目指しています。

image1.png

実証実験の様子。チケットを購入済みの学生が顔認証を通過できます。

image2.png

実証実験の様子。購入したチケットをスマートフォンで表示できます。

image3.png

記者発表の様子。写真は左から右へ

  • 一般社団法人OpenIDファウンデーションジャパン 代表理事 富士榮 尚寛
  • 西日本旅客鉄道株式会社 取締役兼常務執行役員 奥田 英雄 様
  • デジタル庁 デジタル大臣政務官 岸 信千世 様
  • 国立情報学研究所 トラスト・デジタルID基盤研究開発センター長 佐藤 周行 様
  • 大阪大学 OUDX推進室 副室長 鎗水 徹 様

 

OpenID FoundationDigital Credentials Protocols Working Groupにおいては、Verifiable Credentialsの発行や提示に関する技術仕様*1である「OpenID for Verifiable Credential Issuance」ならびに「OpenID for Verifiable Presentations」の策定を進めており、これらはすでに欧州のEuropean Digital Identity Wallet Project*2等において採用されております。

このたび、日本においてデジタル庁の支援を受け、有力な社会インフラを提供する西日本旅客鉄道、ならびに多くの大学や研究機関が参画する学術認証フェデレーションを運営する国立情報学研究所が、これらの技術仕様を採用し、社会実装を推進されることは、グローバルなアイデンティティ・コミュニティにとって極めて重要な進展であると考えます。

これまでも日本政府には、OpenID Foundationが提供する技術仕様の適切な実証を検証するための認定プログラム開発に対する資金援助や、政府提供の行政サービスにおけるOpenID関連プロトコルの採用を通じて、OpenID Foundationならびに一般社団法人OpenIDファウンデーションジャパンに多大なるご支援を賜っております。

OpenID Foundationならびに一般社団法人OpenIDファウンデーションジャパンは、これまでのご支援に深く感謝申し上げるとともに、本実証事業に向けた取り組みを心より歓迎いたします。今後も技術仕様の提供を通じ、社会実装の推進に向けた支援を継続してまいります。

 

■ 各関係機関からのコメント


デジタル庁 デジタル大臣政務官 岸 信千世 様 

昨今、マイナンバーカードを活用した本人確認に加え、今回のようなオンラインでの資格証明のニーズが高まっており、今後の利用拡大に向けてユースケースを作っていくことが非常に重要だと認識しております。将来的に複数の大学、証明書発行、交通機関等での本取組の発展を期待しております。

引き続きOpen ID Foundation Japanとも連携し、社会実装の可能性や海外連携方法などの検討を進めてまいります。

image4.png


西日本旅客鉄道:取締役兼常務執行役員 デジタルソリューション本部長 奥田 英雄 様

私どもはデジタル戦略を通じまして「データやデジタル技術を駆使し、お客様一人ひとりとグループの多様なサービスをつなぐことで心を動かす」ことを目指しております。本取組においても「お客様一人ひとりとつながるためのマイナンバーカードの利活用」を推進することで、「在学証明をはじめとする資格確認のデジタル化による業務効率化、体験の進化」を遂げてまいりたいと考えております。

image5.png


国立情報学研究所 トラスト・デジタルID基盤研究開発センター長:佐藤周行様

学術機関が管理運用する事項をデジタル証明書として発行し、デジタル認証アプリと連携することで、学割などの提供によって学生などに利益がもたらされることが実証されました。これは、デジタル証明書の流通およびデジタル認証アプリに新たな価値を付加するものです。今後は、様式の標準化を通じて、さらなる価値の向上を図りたいと考えています。

image6.png

注釈)

*1) Digital Credentials Protocols Working Group
https://openid.net/wg/digital-credentials-protocols/

*2) EU Digital Identity Wallet Architecture Reference Framework
https://eu-digital-identity-wallet.github.io/eudi-doc-architecture-and-reference-framework/latest/

-----------------------------------
■ お問い合わせ先
contact@openid.or.jp
-----------------------------------

続きを読む

「Open Banking and Open Data: Ready to Cross Borders?」の翻訳版公開

By staff | 2025年03月06日


「Open Banking and Open Data: Ready to Cross Borders?」の翻訳版公開

OpenID Foundationのホワイトペーパー「Open Banking and Open Data Ready to Cross Borders」の日本語翻訳版を公開いたしました。

原文(英語版):

Open Banking and Open Data Ready to Cross Borders(OpenID Foundation公式サイト)

日本語翻訳版:

オープンバンキングとオープンデータの国境を越えた準備(PDF)

グローバルではオープンバンキングの拡大が続いており、将来的には多様なユースケースにおいて人々がデータへ自由かつオープンなアクセスを期待するようになります。しかし現状は、エコシステム間のつながりが国内・地域に限定されています。

このホワイトペーパーは、50人以上の専門家が参加し、オープンデータエコシステムの違いと共通点、グローバル相互運用性の可能性、ユーザーにとっての利益、理想的なユースケースの機能とガバナンス要件などを探求し、未来の方向性を提案した資料です。


OpenIDファウンデーション・ジャパンでは、今後もOpenID Foundationが公開するホワイトペーパーを順次日本語に翻訳し、国内の皆様に分かりやすく情報を提供してまいります。新たな翻訳資料が公開され次第、公式サイトやニュースレターを通じてお知らせいたします。

続きを読む

(OIDF-J WG参加企業募集案内)デジタルアイデンティティ⼈材育成推進WGフェーズ2

By staff | 2025年01月14日

デジタルアイデンティティ⼈材育成推進WG「以下、教育WG」のフェーズ2の参加企業を募集いたします。

以下ご確認の上、期日までにエントリーシート(原本必須)を事務局まで郵送くださいませ。
お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします。


教育WGフェーズ2の活動概要


フェーズ1からの継続活動
ビジネス分野(①)と技術分野(②)において、それぞれのテーマに基づいた活動を継続して行います。

  • ①デジタルアイデンティティに関連するビジネス戦略や市場動向、ビジネスモデル分析
  • ②デジタルアイデンティティに関連するセキュリティプロトコル、認証技術等技術的側面の学習

これらの分野で類似のテーマがある場合、リエゾンを設けて効率的な情報交換と共同検討を実施します。

新規SWGの構想
現在構想段階にある新規サブワーキンググループ(SWG)の一例としては以下がありますが、詳細は要検討中です。

  • 日本版デジタルアイデンティティのBody of Knowledge作りと資格試験の検討(③)
  • 資格試験に合格した方に対する資格情報のVC(Verifiable Credentials)での発行(④)

WGリーダー
PwCコンサルティング合同会社 柴田 健久氏


教育WGフェーズ2 第1回会合の開催日時

  • 初回:2025年2月17日(月) 12:00-13:00 @オンライン予定
  • 2回目以降:詳細はWGを通して確定


コミュニケーションツール

  • MLおよび、OIDF-J の無償版 Slack を使用


参加方法

エントリーシートにご記入・ご捺印の上、【2025年2月7日(金)15:00 事務局宛 原本必着】で原本を事務局までお送りください。

非会員の方は、入会申込から必要となります。

エントリーシートをお持ちでない方は、事務局までご連絡ください。

 
注意事項

  • エントリーシートの原本提出が必須です。また個人印での申し込みは受付いたしません。
  • エントリーシートの受領が事務局で確認でき次第、会合への参加が可能になります。
  • 初回会合に参加を希望される方は、【2025年2月7日(金)15:00 事務局宛 原本必着】で送付をお願いします。
  • エントリーシートの提出がない企業は、いかなる場合でも会合およびSlackチャンネルへ参加ができません。
  • MLおよびSlackへの参加完了案内は、2025年2月13日(木)頃より随時ご案内いたします。
  • 本WGに参加できる活動者は3名までです。申込者と活動者が同⼀の場合でも、活動者にお名前をご記⼊ください。
  • 各サブWGのリーダー企業もエントリーシートの提出が必要です。


以上でございます。

その他ご質問等ございましたら、事務局までご連絡ください。
みなさまのご参加をお待ちしております。

続きを読む

OpenID Connect for Identity Assurance の翻訳版公開

By staff | 2024年10月12日


OpenID Connect for Identity Assurance の翻訳版公開

先日最終化が承認された次の3つの OpenID Connect for Identity Assurance の仕様について、KYC ワーキンググループにて翻訳し、公開いたしました。

それぞれの仕様概要は下記のとおりです。

  • OpenID Connect for Identity Assurance 1.0
    • 検証済みのクレームや検証プロセスに関する情報を RP に提供するための OpenID Connect の拡張機能
  • OpenID Connect for Identity Assurance Claims Registration 1.0
    • 自然人に関する追加の JWT クレーム定義
  • OpenID Identity Assurance schema definition 1.0
    • 自然人に関する身元保証情報を記述するための JSON オブジェクトスキーマ定義

なお、翻訳に当たっては、各翻訳資料の末尾に記載させていただいた有志の WG メンバーの協力をいただきました。 この場をお借りしてお礼申し上げます。

続きを読む

【重要】OIDF-J 年会費価格変更のお知らせ

By staff | 2024年09月18日


【重要】OIDF-J 年会費価格変更のお知らせ


一般社団法人OpenIDファウンデーション・ジャパンは、2025年1月1日より年会費の価格を変更することとなりましたので、お知らせいたします。

2008年の設立以来、OpenID Connectをはじめとする、米国OpenIDファウンデーションで仕様策定の標準化技術に関して、日本国内での啓発活動を続けて参りましたが、ワーキンググループや会員活動者同士のコミュニティを充足させるために、この度年会費の価格変更を行う運びとなりました。

【年会費の変更】
 会員企業:10万円から20万円
【年会費の変更適用時期】
 2025年1月1日以降の新規申込、および更新する企業様より新年会費が適用されます。

年会費変更についてご質問がある場合は、事務局までご連絡ください。


お問い合わせ先
一般社団法人OpenIDファウンデーション・ジャパン 事務局
contact@openid.or.jp
続きを読む